未来を創る人財になるために過去を理解しよう(大子清流高等学校)
2024-12-11
12月10日(火)に、茨城県立大子清流高等学校(細貝雅之校長)で講演をしました。細貝校長先生は、生徒の未来を考えて様々なアイディアを出されている方です。今回は、第1学年の探究の時間で「未来を創る人財になるためには何が必要か探究しよう」というテーマで講演させていただきました。最初に、聖徳太子、伊藤博文、岩倉具視、板垣退助、福沢諭吉、樋口一葉、野口英世などの旧紙幣を並べて、どのような功績でどのような人間性をもった人か考えてもらいました。名前が出なかった人もいましたが、断片的には知っているようで生徒からたくさん発言がありました。そして、新紙幣の渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎を表示して話し合ってもらいましたが、あまりよく知らなかったようです。まとめてもらった上で、人物と紙幣の金額は妥当かどうか話し合ってもらいました。すると、額面と人物の功績が合っていると答えた生徒は数名で、ほとんどが違うかも知れないと感じたようです。そこで、「豊富な情報があれば正しく判断できるけれど、知らなければ選べない」という話をして、進路希望を高校2年の夏までに調査して決定することを勧めました。3年生になってから・・では遅すぎるので、ホームルームや探究の時間の他、自分で調べたり現地に行ってみたりして進路情報を収集するように話しました。
小休止を挟んで、ドラえもんのキャラクターの「のび太くん」の行動や個性から、どんな適性やキャリアがあるか考えてもらいました。短所や長所ではなく個性と考えれば、短所と思うことでも仕事によっては大切なキャリアになることを説明し、自然体験や社会体験、学校での生活をとおして、自己理解を深めて欲しいと話しました。
次に、未来を創るためには、相手を理解しようとするコミュニケーション能力や主体性、創造性、前に踏み出す力などの「社会人基礎力」が不可欠であることを説明し、起業家の在り方・生き方に学ぶことを勧めました。そして何より、自分の可能性を信じて、どんな困難でも諦めずに努力し続けて欲しいとお願いしました。(今回は、大子町の6次産業のパイオニアである(株)奥久慈ファームの藤田健夫社長から、起業家として開発した商品を提供していただきました。生徒には、紅菊芋チップを味わってもらいました。また、鷲栖山性徳寺住職高野昌俊様について紹介させていただきました。)最後に、「根っこのある人間となり、どんな状況でも諦めず善く生きてください」という言葉で講演を閉じました。講演の振り返りは、「これからの人生に生かそうと思ったことを、絵や言葉でまとめること」なので、生徒がどんなことをまとめたか評価するのが楽しみです。
なお、授業を受ける姿勢や和やかで活発な話合いの様子から、日頃の先生方のご指導のすばらしさを感じました。
細貝校長先生をはじめ職員の皆様、たいへんお世話になりました。<塚田>